四柱推命用語集

十干(天干)

十干とは、甲(きのえ・コウ)、乙(きのと・オツ)、丙(ひのえ・ヘイ)、丁(ひのと・テイ)、戊(つちのえ・ボ)、己(つちのと・キ)、庚(かのえ・コウ)、辛(かのと・シン)、壬(みずのえ・ジン)、癸(みずのと・キ)の十種をいい、五行を兄(え)/陽干と、弟(と)/陰干に分けたものに当てはめたものです。

  • 甲(きのえ/コウ)・・・陽の木で、大木を意味します。万物が種の甲を破って、上へ伸びようとする気概を持つ性質があります。積極性・地位・名誉を司り、男性に欲しい日干です。グループの中心的存在となり、社会的に芽を出します。余りこだわりがありませんが、どこか派手な面があり、人情的で人間関係が上手です。
  • 乙(きのと/オツ)・・・陰の木で草花枝葉に譬えられます。乙女などと言われるように、女性的な干ですので、女性にはよい星です。想像力、理想主義、温和、柔軟性を司ります。名誉やお金に余り執着がない人が多く、乙の大金持ちはいないと言われています。技術的な仕事に携わっている人も多く、意外と格闘技の選手にも多いようです(特に乙卯)。旅行という意味もあり、中には放浪癖がある人もいます。
  • 丙(ひのえ/ヘイ)・・・陽の火で、燃え盛る火、又は太陽を意味します。陽気で根性があり、人から頼られやすい日干です。スポトライト浴びたり、派手さがあります。最も現実的な性格で、権力・財に対する欲望があり、ある程度お金を持っています。天干の中では一番金運が良い日干です。何とかなってしまうところがあり、強引に物事を運ぶという面もあります。
  • 丁(ひのと/テイ)・・・陰の火で、灯火・人工の火に譬えられます。同じ火でも陰火なので、丙(陽火)のような派手さはありませんが、常に冷静な判断が出来る干です。慎重で理性的。企画・計画によいと言われています。また、冷静さの裏に反逆性を秘めていて、日干丁の人(側近等)に反逆されると恐いと言われている星です。動きは緻密で急進性があります。
  • 戊(つちのえ/ボ)・・・陽の土で、山や、堤防の土にも譬えられます。この干は丙のような派手さはありませんが、山は木を養うところから、人を面倒見たりする包容力のある人が多い干です。状況の変化に応じて、臨機応変な処置が出来る能力も有しています。説得力、包容力があり、決断、自信、技術を司ります。ごまかしながらも、人間関係を上手くできる日干です。
  • 己(つちのと/キ)・・・陰の土で、田園の土に譬えられます。戊に比べて小さい領域の土です。あまり組織の責任者には向きませんが、小さい領域の中で小人数の技術集団とかが向いています。人間的な魅力を司りますが、時によっては人間が温かく、又冷たくもなります。生来の柔順さがあり、融通性が利きすぎて、却って物をまとめる力がなくなる場合があります。芸術の才も司ると言われています。
  • 庚(かのえ/コウ)・・・陽の金で、鉱石・鉱脈などに譬えられます。石の「硬さ」から、「頑固さ」という面がありますが、四柱組織如何によっては、性格は柔らかくても印象として難いイメージを持たれる人もいます。精神的に強く、自信家の面がありますが、反面神経質な所もあります。落ち込む事が少ないので、大きな問題は余り起こしません。喜怒哀楽があり、人情的一面を持ちます。
  • 辛(かのと/シン)・・・陰の金で、砂金や珠玉・貴金属に譬えられます。この日干の女性は宝飾関係が似合う方が多いようです。辛抱の「辛」の字でもありますので、辛抱強く粘り強く人生を歩んでいる人も多くあります。しかし、少々神経質な面もあります。周囲の影響を受けず、地道に我が道を歩む日干です。なかなかの耐久力を持ちます。また、顔に余り喜怒哀楽の感情を表しませんので、何を考え・感じているのか周囲には分かり難い面があるようです。
  • 壬(みずのえ/ジン)・・・陽の水で、大河や大海に譬えられ、流れてとどまらない強さをもちます。何かと水には縁のある星で、水商売や夜のお仕事の人も多い干です。情熱的で競争心、決断力、勇気、統率力があります。一旦思い込んだら方針を変えない意志の強さもありますが、偏向する傾向も見受けられます。離婚率が一番高い日干です。
  • 癸(みずのと/キ)・・・陰の水で、雨水・雨露・霧に譬えられます。万物を育てる根源となり、優しく人に奉仕します。日干「丙」のような派手さがなく、地味で風采が上がらないように見えますが、正直で勤勉、物事に一生懸命取組み、地道に歩んで行きます。死別、無口を暗示し、陰気な一面を持ちます。また壬同様に何かと水と縁のある星です。

十二支(地支)

十二支とは、子(ね・シ)、丑(うし・チュウ)、寅(とら・イン)、卯(う・ボウ)、辰(たつ・シン)、巳(み・シ)、午(うま・ゴ)、未(ひつじ・ビ)、申(さる・シン)、酉(とり・ユウ)、戌(いぬ・ジュツ)、亥(い・ガイ)の十二種をいいます。陽支・陰支があります。

  • 子・・・陽支の水で、子は滋(し)で、種を水に浸すことで柔らかくなり、万物が育ちはじめる意味があり、陽支の水となります。日支にある場合は、知性的で、冷たく客観的に物事を見つめ、細かいことに気がつきます。また、変化を求め、器用で小才がきき、倹約家で、利害に敏感なところがあります。
  • 丑・・・陰支の土で、丑(ちゅう)は紐(ちゅう)で、むすぶの意味があり、湿土を種にかけて冬を越し、春を待つ姿です。日支にある場合は、保守的で信用を重んじます。財運はありますが、あまり大金持ちになれる方ではありません。正直、堅実、けち。
    人懐っこく涙脆いところがあり、弱気と強気が共存します。
  • 寅・・・陽支の木で、寅(いん)は演(えん)で、春になって始めて、地上に新芽を出す様を表しています。日支にある場合は、正直で誠実。積極的な行動をとります。陽気で明るく人を楽しませる。仁義や友情に厚い。財に対する執着心は淡白。独立型で、権威と頭領運もあります。
  • 卯・・・陰支の木で、卯(ぼう)は茂(ぼう)茆(ぼう)で、春たけなわとなり万物が茂ることを表します。日支にある場合は、綿密なる思想と豊かな情緒を持っています。発明発見など思考的な仕事が合います。自己主張が強く、放任の傾向に注意。美的感覚に優れています。
  • 辰・・・陽支の土で、湿土を表しますが、辰(しん)は震(しん)で、大地を揺さぶるほど根を張ることを示します。日支にある場合は、意志強固、不屈の頑張りがきくのでどの道でも力を発揮します。事業家・独立家で一生、波風が多く慎重なら吉。感情の起伏が大きく、芸術的才能あり。
  • 巳・・・陰支の火で、巳(し)は已(い)で、已(すで)に万物が盛りを極めて、これから実を結ぶ時期に移ることの意味があります。日支にある場合は、勇気、行動力を意味し、変わった商売を選ぶ傾向があります。思い込むと執拗なところがあり、外見は冷たい感じでも内心は温かい。礼儀を大切にします。
  • 午・・・陽支の火で、午(ご)は忤(さからう)で、陰気が下から上がり、陽気と相逆らい交わることをいいます。日支にある場合は、明朗で直観力が鋭く直情径行型で、負けず嫌い。じっとしているのが苦手です。機敏さと人間的な親切さを主体とする職業が合います。色情と口舌にトラブルあり。
  • 未・・・陰支の土で、未(み)は味(み)で、万物が出来上がって美味しく味わう意味です。日支にある場合は、知性的な一面があり、物事に柔軟・丁寧です。また、遠慮深く取り越し苦労性でもあります。金銭的にちゃっかりしていて、人を巧みに利用するのが上手ですが、人には好かれます。
  • 申・・・陽支の金で、申(しん)は身(しん)で、万物の身体ができる、伸(しん)の字をあてはめています。日支にある場合は、口八丁手八丁、才気もあり話好きで社交上手です。魅力的な愛嬌を要する仕事が合います。また、完全性を追求する気難しさや、先取りの気性があります。
  • 酉・・・陰支の金で、酉(ゆう)は醸(じょう:かもす)で、酒器、すなわち秋の収穫した作物を加工して蓄える意味があります。日支にある場合は、敏感・正確なので、知的な方面の仕事が合います。しかし、智に溺れやすい傾向もあります。孤独を愛し、気難しいところもあります。
  • 戌・・・陽支の土で、戌(じゅつ)はもたっとした乾土で、蓄える作物を土中に埋めて、それを戌(まもる)役目をします。日支にある場合は、たえざる情熱をもって精進し、忍耐強く義理人情に厚い傾向があります。怒気も強く、女性は可愛らしさに欠けるようです
  • 亥・・・陰支の水で、亥(がい)は核(かく)で、万物が次代の種になることを示しています。日支にある場合は、沈着・熟練・冷静で、物事に対して直進して解決するので、独断になりやすい面があります。世話好きで、涙もろく、派手さはありませんが、誠実さが取り柄です。

変通星(天干星)

「変通星」は別名「通変星」または、「天干星」といいます。この変通星は日干から命式の他柱にある天干を見て、その相対関係(比和・尅気・洩気・扶気)から割り出される星で、11種類の星があります。ただし、高木乗派では敗財と劫財をその日干の陰陽によって、分けていますので11種類となりますが、一般的な四柱推命では敗財も劫財としていますので10種類ということになります。

  • 比肩(ひけん)・・・「比肩」とは自分を表す日干と同一五行で、かつ陰陽を同じくする変通星(天干星)です。即ち 1.自分 2.分離 3.兄弟姉妹 の三つです。この星を持つ人の性格は、個性的で、マイペースでなかなか人の意見を取り入れずに、人生を歩く方が多いものです。比肩とは、もともとは「背を比べる」ということで、比較するとか争うという意味があります。
  • 敗財(はいざい)・・・「敗財」とは自分を表す日干(比肩)と同一五行で、かつ陰陽が異なる変通星(天干星)ですが、日干が陽干(甲・丙・・・)の場合にこれを「敗財」と呼んでいます。「敗財」の性質は「比肩」と類似していますが、比肩の基本的な性質に「弱気の失敗」という意味が付加されます。また、敗財には崩壊・厭世・偏向・義理の兄弟姉妹・破綻・怠慢・浮沈などの意味があります。
  • 劫財(ごうざい)・・・「劫財」とは自分を表す日干(比肩)と同一五行で、かつ陰陽が異なる変通星(天干星)ですが、日干が陰干(乙・丁・・・)の場合にこれを「劫財」と呼んでいます。「劫財」の性質は「比肩」と類似していますが、比肩の基本的な性質に「強気の失敗」という意味が付加されます。また、劫財にはうぬぼれ・欲・身勝手さがあり、金銭感覚も乏しく、四柱如何によっては金銭にだらしなくなります。また、時には投機などで破綻を招いたりする恐れもあります。
  • 食神(しょくしん)・・・「食神」は日干(比肩)から生じられ、日干と陰陽を同じくする天干星(変通星)で、衣食住・健康・生命・安定・遺産・弛緩・ゆとり・色情・飲食・部下などの意味があります。また、女命の場合には子供を意味する星になります。これは安定の星です。「食神」のことを別名「進神」「破敵星」とも称します。
  • 傷官(しょうかん)・・・「傷官」は日干(比肩)から生じられ、日干とは陰陽を異にする天干星(変通星)で、この星は、焦燥・破壊・闘争・感情・感覚・気位・裁判・怪我・事故などの意味があります。読んで字の如く、官を傷つける星です。
  • 偏財(へんざい)・・・「偏財」は日干(比肩)から尅され、日干と陰陽を同じくする天干星(変通星)で、この星は、投資・期待・商業・華やかさ・繁栄・良縁・信用・妾・父などを意味します。一言で言えば「流動の財」を意味するので、回転しながら、財を生み出す星なのです。
  • 正財(せいざい)・・・「正財」は日干(比肩)から尅され、日干とは引用を異にする天干星(変通星)で、この星は、資産・期待・金融・華やかさ・繁栄・良縁・信用・正妻などを意味します。一言で言えば「固定の財」を意味します。
  • 偏官(へんかん)・・・「偏官」は日干(比肩)を尅し、日干と陰陽を同じくする天干星(変通星)で、権力・威厳・移動・失職・転任・不和・障害・闘争・転居・受験などの意味があります。男性から見ると、子供の意味を持つ星です。比肩星より数えて七番目に当たる星のため、「七殺」とも呼ばれています。
  • 正官(せいかん)・・・「正官」は日干(比肩)を尅し、日干とは陰陽を異にする天干星(変通星)で、権力・真面目・身分の発展・官位・理性・結婚・入学・選挙などを意味します。男性から見ると、子供の意味を持つ星です。
  • 偏印(へんいん)・・・「偏印」は日干(比肩)を生じ、日干と陰陽を同じくする天干星(変通星)で、災難・孤独・病気・宗教・別離・損失・学問・芸術・芸能・取り越し苦労・迷い・研究・数理などの意味があります。印綬と比べると、マイナー・不健康・技術工学系という傾向があります。
  • 印綬(いんじゅ)・・・「印綬」は日干(比肩)を生じ、日干とは陰陽を異にする天干星(変通星)で、学問・芸能・知識・礼節・信望・安楽・事の結末・宗教などを意味します。男性から見ると、母親の意味を持つ星です。偏印と比べると、メジャー・健康的・文系という傾向があります。

十二運(地支星)

「十二運」とは、日干から見た十二支の強弱を表したもので、地支から導かれるので別名「地支星」とも言います。その名称は人の一生になぞらえてあります。「十二運」はそれ自体の意味や象意、またどの柱にあるかによる六親的な意味や人生における意味もありますが、必ずある変通星(天干星)の下に付きますので、下に付く十二運によって変通星の強さや働きが変わってきます。

  • 胎(たい)・・・「胎」とは十二運(地支星)の一つで、中庸運を表しています。人の一生から見た場合には「母の胎内に宿っている」時期を表し、基本的な意味として「養子・甘え・すねをかじられる」などがあります。
  • 養(よう)・・・「養」とは十二運(地支星)の一つで、中庸運を表しています。人の一生から見た場合には「オギャーと生まれて、両親に養われる」時期を表し、基本的な意味として「養子・色情・人の面倒を見る」などがあります。
  • 長生(ちょうせい)・・・「長生」とは十二運(地支星)の一つで、吉運・旺相運を表しています。人の一生から見た場合には「子供が成長し、背丈も伸びてくる」時期を表し、基本的な意味として「温和発展・長者の風」などがあります。
  • 沐浴(もくよく)・・・「沐浴」とは十二運(地支星)の一つで、「荒れる運」を表しています。人の一生から見た場合には「成長に伴って反抗期があったり、また社会に出て苦労し、荒波を通過する」時期を表し、基本的な意味として「物事が定まらない・色情・酒色・肉親の生死別・曖昧」などがあります。また、「沐浴」のことを「敗」「敗神」「敗地」などと呼ぶことがあります。これは旺ずる運でありながら、物事が敗れるという凶意を含んでいることを意味しています。
  • 冠帯(かんたい)・・・「冠帯」とは十二運(地支星)の一つで、旺相運を表しています。人の一生から見た場合には「苦労の末に評価されるようになり、地位名誉を得て冠をかぶる」時期を表し、基本的な意味として「智徳・人気・地位名誉・強気・宗教性」などがあります。
  • 建禄(けんろく)・・・「建禄」とは十二運(地支星)の一つで、旺相運を表しています。人の一生から見た場合には「功成り名遂げて、財産を形成し、一家を構えて安定する」時期を表し、基本的な意味として「成財・独立・頭領運・才量」などがあります。
  • 帝旺(ていおう)・・・「帝旺」とは十二運(地支星)の一つで、旺相運を表しています。人の一生から見た場合には「トップに昇り詰めた状態で、あとは下り坂に向かう兆しのある」時期を表し、基本的な意味として「勝ち気・浪費・頭領運・強過ぎて凶・養子」などがあります。
  • 衰(すい)・・・「衰」とは十二運(地支星)の一つで、衰運を表しています。人の一生から見た場合には「最盛期を過ぎ、衰えが出てきた秋のような」時期を表し、基本的な意味として「消極的・控え目・内向・淡白・学者・技術者」などがあります。
  • 病(びょう)・・・「病」とは十二運(地支星)の一つで、衰運を表しています。人の一生から見た場合には「衰えとともに、病を得る」時期を表し、基本的な意味として「病気・敏感・芸能」などがあります。
  • 死(し)・・・「死」とは十二運(地支星)の一つで、休囚運を表しています。人の一生から見た場合には「病が進み、やがて死が訪れる」時期を表し、基本的な意味として「淡白・一徹・短気」などがあります。
  • 墓(ぼ)・・・「墓」とは十二運(地支星)の一つで、休囚運を表しています。人の一生から見た場合には「死んでお墓に入る」時期を表し、基本的な意味として「理財・陰気な一面・墓守・宗教性」などがあります。また、四柱に「墓」がある人は、歴史に関心を示す人が多いようです。
  • 絶(ぜつ)・・・「絶」とは十二運(地支星)の一つで、休囚運を表しています。人の一生から見た場合には「死んで絶えた後に、次の転生への芽が出始める」時期を表し、基本的な意味として「極盛転落・軽率・お人好し・短気」などがあります。

四柱の形式

ここでいう「四柱の形式」とは、いわゆる「格式」とは別に天干星(変通星)の並びを中心として、四柱の形に名称を付けて呼んでいるものです(一部、格式名と重複しているものもあります)。
主に、安田流五行推命において使用されている名称です。

  • 比肩一貴(ひけんいっき)・・・比肩が年月時の天干星に並んだものです。生時不明の場合は、年柱・月柱の天干星に比肩が並んだものを言います。
    個性が強く、マイペースの人が多く、一匹狼的な所があります。プライドが高く、曲がった事が嫌いです。苦労強く、「いざ鎌倉」となれば、行動力を発揮します。女性は冷たい感じの美人が多く、冷たく見られやすい。お金にはあまり執着しない人が多いのですが、お金の使い方にわがままさが出やすい。
  • 劫達の命(ごうたつのめい)・・・劫財と食神が並ぶ形式で、正式には「劫財特達の命」と言います。
    宝くじに当ったり、思わぬ遺産が転がり込んだりと、特殊な財に恵まれる星です。また、援助者にも恵まれる星ですが、真面目にこつこつと働いて行こうという星ではありません。ブローカーにも多い星で、四柱や五行に財星が強く出ていないと、結局はお金が流れてしまいます。
  • 官殺混雑(かんさつこんざつ)・・・比肩星に官星が混じった星の並びです。
    一見すると紳士淑女風で、おとなしそうですが、言い出したら聞かないところがあります。好き嫌いがはっきりしていて、プライドも高く、人に指図されることを嫌います。責任感と正義感が強い人ですが、印星や財星が少ないと、おっちょこちょいになりやすい。行動力があり、じっとしていられないので、デスクワークよりも外交等の動き回る仕事が向いています。一年中忙しい人です。
  • 仮傷官(かしょうかん)・・・食傷星が二つ以上、並ぶ形式を言います。
    感受性が強く、人の心を見抜いてしまうところがあります。理想が高く、時に妥協しないので、トラブルの元となることがあります。強そうですが、壁にぶつかると弱いところがあるので、子供の頃からスポーツなどをして精神面を鍛えることが大切です。財星が四柱または五行に強く出ると、「無から有を生み出す」四柱となり、商才が表れ財運に恵まれます。大運・流年が財星の時にも運気が上昇します。また、大運・流年が官星の時に凶事(怪我・事故や社会的問題)が起こりやすいので注意して下さい。
  • 過傷官(かしょうかん)・・・仮傷官で五行の食傷星の所に星が4つ以上固まった形式を過傷官と言います。
    感受性が強く、人の心を見抜いてしまうところがあります。理想が高く、時に妥協しないので、トラブルの元となることがあります。強そうですが、壁にぶつかると弱いところがあるので、子供の頃からスポーツなどをして精神面を鍛えることが大切です。大運・流年が官星の時に凶事が起こりやすいので注意してください。
  • 傷官成財格(しょうかんせいざいかく)・・・傷官に財星が並んでいる形式で、「無から有を生み出す」という意味があり、財運と商才に恵まれます。目先が利き、損か得かの観念が発達している星で、多くは商売や営業を好みますが、五行に比肩星が大過していると、自信家のために、結局財を流してしまいやすくなります。また、五行に印星が大過していると、印綬傷官の形式となり、商売よりも学問・芸能方面に関心を示すようになります。
  • 倒食(とうしょく)・・・食神と偏印が並ぶ形式を言います。
    運気が長続きせず、「人生侭ならない」星です。手先が器用であったり、才能はあるのですが、性格は男性は迫力がなく、優柔不断な人が多くなります。食神という子供を意味する星を偏印が尅するので、特に女性は子供の事で苦労することがあり、中には子供が出来なかったりします。
    財星と天徳星で解除することが出来ます。
  • 劫財倒食(ごうざいとうしょく)・・・倒食に劫財が並んだ形式を言います。
    運気が長続きせず、人生侭ならない星で、出るべき時に出ないで、出てはいけない時に出てしまって失敗を招くケースがあります。
  • 比肩倒食(ひけんとうしょく)・・・倒食に比肩が並んだ形式を言います。
  • 仮傷官倒食(かしょうかんとうしょく)・・・倒食に食傷星が並んだ形式を言います。
    感受性が強く、手先の器用さや特殊な才能はありますが、運気が長続きしない傾向があります。
  • 偏官倒食(へんかんとうしょく)・・・倒食に偏官が並んだ形式を言います。
    気の強さと気の小ささが同居していて、運気が長続きしない傾向があります。出るべき時に出ないで、出てはいけない時に出て失敗しやすい星です。
  • ダブル倒食(だぶるとうしょく)・・・食神と偏印が並ぶ倒食が、ダブルで出ている形式を言います。
    運気が長続きせず、「人生侭ならない」星です。手先が器用であったり、才能はあるのですが、性格は男性は迫力がなく、優柔不断な人が多くなります。食神という子供を意味する星を偏印が尅するので、特に女性は子供の事で苦労することがあり、中には子供が出来なかったりします。慢性病に要注意です。
    財星と天徳星で解除することが出来ます。
  • 倒食(解除型)(とうしょく・かいじょがた)・・・倒食に財星が並んで、その倒食性を解除して、かえって好命になる形式を言います。
    学問・芸能の才能があり、どちらかと言うとサラリーマンよりも、才能で生きていく人です。男性は迫力に欠けるところがありますが、優しいので女性に人気が出るタイプです。天徳星が四柱に出ていると、さらに倒食の解除性が高まります。
  • 印綬傷官格(いんじゅしょうかんかく)・・・印星と食傷星が並ぶ形式を言います。
    感受性が強く、学問・芸能などの才能があります。五行に比肩星が強い方がこの星には良く働いてくれますが、五行に比肩星が弱い場合には、精神的にすぐ参ってしまいやすく、精神病になる場合もあります。子供の頃からスポーツ等で精神面を鍛えておく方が良いでしょう。傷官が強い場合には、特に言葉が強く鋭くなる傾向があるので、言葉で人を傷付けたり、反対に言葉で自分自身が傷付いたりしやすいものです。このような形式の人は、人を許す心を身に付けるようにすれば、心の平安が得られ、この星の良い面が発揮できるようになります。
  • 多財身弱(たざいみじゃく)・・・財星が二つ以上、並ぶ形式を言います。
    「財多くして流れる」という意味です。男性は迫力に欠けます。とにかくお金の問題には要注意です。四柱の財星が休囚している場合は、ケチになりやすく、旺相し過ぎればお金を流しやすくなりますし、特に男性の場合には女性問題で家庭不和を起こしやすいので要注意です。財星が女性を意味するので、女性に囲まれて仕事をする場合が多くなります。女性は若い頃はやせていても、中年から太りやすくなります。また、お金や物の管理がだらしなくなりやすいので、管理をしっかりするように心がけましょう。
  • 財官双美の命(ざいかんそうびのめい)・・・財星と官星が並び立ち、財運と地位名誉に恵まれる形式です。
    ただし、大運・流年で星が、五行の財と官の所に7つ以上固まると“財殺”となってかえって金銭の問題が生じますので、注意が必要です。女性の場合、官星が休囚していると夫運に恵まれませんが、旺相していれば官星を壊す星が無い限り、良き夫に恵まれます。また、男性の場合には財星の旺休で配偶者運を見ます。この“財官双美の命”に印星が出れば“財官印三宝の命”となり、運気は最高になります。四柱上に印星が出れば良いわけですが、大運や流年で印星が出て三宝の形になったときにも、良い運気が巡ってきます。
  • 財殺の命(ざいさつのめい)・・・四柱上に財星と官星が並び、かつ五行の財と官の所に7つ以上星が固まった形式を言います。
    お金の問題で身を滅ぼすと言われ、金銭問題で人に騙されたり、贈収賄事件を起こしたり、公金問題に引っかかったりしやすいので、注意が必要です。特に男性の場合は、女性問題も絡みやすくなってきます。
  • 財官印三宝の命(ざいかんいんさんぽうのめい)・・・四柱上に財星と官星と印星が並んだ形式を“三宝の命”といい、四柱推命学では一番良い星の並びとなります。
    地位名誉・財産に恵まれ、親族の中でも出世頭になる人が多くいます。自分はそうでなくても、態度が大きく威圧感があるように見られがちなので気を付けましょう。また、女性がこのような命式を持つと、自分の運気の強さがかえって夫の運を壊してしまいやすいので、“三宝の命”の女性は夫を大切にし、夫によく侍り、愛のある家庭を築くように努力して下さい。自分の言い分を愛の心で昇華できる心情を持てれば守られて行きます。男性では、月上に官星が出て旺相するものが良く、女性は財星か印星が月上に出た方が良いものです。
  • 官印両全の命(かんいんりょうぜんのめい)・・・官星とそれを助ける印星が並び立つ形式で、良い星の並びです。
    社会的に伸びて行く星で、学問芸能の世界でもその才能を発揮することが出来ます。十二運が旺相するものが良く、官星が休囚すると、男性では一旦トップに立っても足元を掬われたりと社会運に凶事が付きまとい、女性の場合には男性運・夫運が悪くなります。月上が男性の場合には官星が良く、女性は印星の方が良いものです。
  • 官殺(官から官)(かんさつ・かんからかん)・・・官星が二つ以上、並ぶ形式を言います。
    官星が並び、かえって社会性を表す官位が尅されてしまいますので、社会的な問題が起こりやすい星で、性格は男性は男らしく責任感と正義感が強いのですが、カッときやすかったり、激情に走りやすい欠点が出ます。セルフコントロールを心掛ければ問題は抑えられますが、二階に上げられて梯子を外されるようなことがありますので、人に担ぎ上げられた時には注意が必要です。女性は社会性が強く、職業婦人となり、また官星は夫を表すので、複数の夫と言う意味で、離婚再婚を繰り返す女性が多いのも特徴です。また、ボーイッシュなタイプの女性が多くなります。
  • 多印身弱(たいんみじゃく)・・・印星が二つ以上、並ぶ形式を言います。
    学問芸能の世界に生きる人が多く、学者・芸能人・アナウンサー・宗教家・易者・相撲取り等の職業に就く人が多い星です。性格は男性としては迫力が無く、優しく人当たりが柔らかい人が多いのですが、多印星の特徴として、物事がくどくなりやすいのが欠点です。迷いが多く決断が出来ない場合があり、女性はそのために婚期が遅れる場合があります。特に偏印が混じっている場合には、慢性的な病気にも注意が必要です。五行に官星または比肩星が強い方が持っているものを発揮できます。印綬は古典的なもの、偏印は近代的なものを志向する傾向があります。